独自支援額 | 制度開始 | ||
1 | 福島県 葛尾村 | 3,600,000円 | 2020年 |
2 | 岡山県 吉備中央町 | 1,000,000円 | 2021年 |
3 | 福井県 池田町 | 920,000円 | 2015年 |
4 | 群馬県 下仁田町 | 900,000円 | 2023年 |
5 | 高知県 馬路村 | 680,000円 | 2023年 |
6 | 長野県 北相木村 | 650,000円 | 2023年 |
7 | 福島県 飯舘村 | 600,000円 | 2023年 |
8 | 新潟県 出雲崎町 | 570,000円 | 2022年 |
9 | 岩手県 九戸村 | 504,000円 | 2022年 |
10 | 岩手県 八幡平市 | 500,000円 | 2022年 |
前回の記事で韓国の市町村では、出産に対して1億ウォン(1,100万円)以上出す市町村が3ヵ所あるのが分かり、日本の市区町村はどうなのか、全国47都道府県の1,745市区町村のホームページを調べてみました。
2024年現在では、出産にあたり国から50万円の出産一時金が貰えます。それに加えて、出産祝い5万円、子育て支援5万円も国から市区町村を経由して貰うことができるので、計60万円を出産時に受け取ることができます。これは「国」の財源で福祉の部分ですが、最近市区町村では「独自の支援金」を市区町村の財源から捻出することで少子化対策、人口減少対策としてプラスアルファで支援するところが増えております。
出産・子育て支援金の支給条件が、市区町村で異なることが多く、この記事では「第一子から無条件」を基準として金額の多いところを紹介していきます。
1ヶ月あたり2万円を15歳までに支給するという支援で、計算すると2万円×12ヶ月×15年=360万円 になります。
福島県葛尾村は、2011年の東日本大震災では、福島第一原子力発電所の事故により全村避難を余儀なくされ人口が一時「0人」なった村です。2023年時点で住民基本台帳では1,305人の人口ですが、村に帰ってきているのは326人です。
【岡山県 吉備中央町 100万円】
岡山県吉備中央町では、子育て支援に100万円を配布する広報として、パロディーとしてYoutubeで町長が子供に100万円配って逮捕されたという動画が人気になりテレビでも紹介されました。
追記:岡山県吉備中央町では現在「PFAS汚染」の問題が発生中です。移住を検討されるかたは下記の記事を参考にしてください。
PFAS相次ぐ汚染「安全な水だと思っていたのに」河川・水道水など全国マップ2種類で詳しく あなたの町は? | NHK | WEB特集 | 医療・健康
【福井県 池田町 92万円】
福井県池田町では、独自支援金として「出産時に20万円」とママがんばる手当として0歳から3歳まで月額2万円が支給されます。(池田町で利用できる商品券)
20万円(出産時)+72万円(子育て支援)=92万円が独自で池田町から支援されます。
国勢調査(5年おき)による福井県池田町の人口減少率(5年前比)のグラフを見ると2005年は-9.4%、2010年は-10.5%、2015年は-13.4%でしたが2020年は-8.2%と人口減少の底打ちしたようにも見えるのは2015年から開始した92万円の出生対策が功を奏しているのかもしれません。
群馬県下仁田町では、出産時に30万円、1歳から5歳までの4年間でトータル48万円、小学校入学・中学校入学で20万円と、合計で100万円の出産・子育て支援になります。10万円は国からの財政なので、90万円が群馬県下仁田町の独自の支援金になります。
5歳まで毎年10万円の育児支援金 他支援と合わせ計100万円支給 群馬・下仁田町 移住奨励金も新設 | 上毛新聞社のニュースサイト
【企業としては、タカラトミーが出産で200万円支給】
前回の記事で韓国の大手企業が出産に1億ウォン支援を始めたと書きましたが、日本でも2024年7月からタカラトミーが200万円の支援策を発表しました。第三子以降とかの条件もなく第一子目から200万円は破格な支援金になります。
恐らく今後は競い合うように出生に対して福祉ではなく、出生の価値として対価を支払う価格の自由競争が生まれる新しい社会になるのではないでしょうか。
今までの社会では、第三者が福祉でなく価値として出生した家族に対価を支払うということはなかったと思います。