人口減少時代をグラフで読み解く

人口減少の時代に起きる様々なことをグラフにして考察

日本・中国・韓国・台湾の出生数と婚姻数の推移(2014年~2024年)

出生数の推移 日本・中国・韓国・台湾(2014年を100として2024年まで)

【出生数 ※2024年の日本は推測値】

  中国 日本 韓国 台湾
2014年 18,970,000 1,003,609 435,435 210,383
2015年 16,550,000 1,005,721 438,420 213,598
2016年 17,860,000 977,242 406,243 208,440
2017年 17,230,000 946,146 357,771 193,844
2018年 15,230,000 918,397 326,822 181,601
2019年 14,650,000 865,239 302,676 177,767
2020年 12,020,000 840,832 272,337 165,249
2021年 10,620,000 811,604 260,562 153,820
2022年 9,560,000 770,759 249,186 138,986
2023年 9,020,000 727,277 230,028 135,571
2024年 9,540,000 685,000 242,334 134,856

 

2014年を100%として2024年までの日本・中国・韓国・台湾の出生数の推移を比較してみました。2024年の出生数で、中国と韓国が増加に転じました。韓国は9年ぶりの増加、中国は8年ぶりの増加になります。日本と台湾は2024年終えて9年連続で出生数の減少になっています。2014年を100%とすると2024年の出生数は、中国(50%)、日本(68%)、韓国(56%)、台湾(64%)となり、日本は4ヵ国の中では上位になります。

 

婚姻数の推移 日本・中国・韓国・台湾(2014年を100として2024年まで)

【婚姻数 ※2024年は推測値】

  中国 日本 韓国 台湾
2014年 13,067,400 643,749 305,500 149,287
2015年 12,247,100 635,156 302,900 154,346
2016年 11,428,200 620,531 281,800 147,861
2017年 10,631,000 606,866 264,600 138,034
2018年 10,139,400 586,481 257,600 135,403
2019年 9,273,300 599,007 239,235 131,585
2020年 8,143,300 525,507 213,513 119,315
2021年 7,643,000 501,138 192,509 112,748
2022年 6,835,000 504,930 191,696 122,520
2023年 7,680,000 474,741 193,673 121,993
2024年 6,106,000 478,654 222,063 119,600

2014年の婚姻数を100%として2024年までの日本・中国・韓国・台湾の推移です。中国は2024年の「辰年」に子供を授かると縁起が良いという風潮で、2023年の婚姻が上昇して2024年の婚姻数は反動で減少し2025年2月に正式発表で610.6万組で過去最少でした。2014年を100%とすると2024年の婚姻数は、中国(47%)、日本(74%)、韓国(73%)、台湾(80%)となります。 

中国の婚姻数が過去最低記録、2割減少 - Bloomberg

 

 

【韓国の出生数と婚姻数の増加は外国人との婚姻数の回復】

  韓国人同士 外国人
2017年 243,700 20,800 7.9%
2018年 234,900 22,700 8.8%
2019年 215,600 23,635 9.9%
2020年 199,000 14,513 6.8%
2021年 180,000 12,509 6.5%
2022年 175,000 16,696 8.7%
2023年 174,000 19,673 10.2%

2017年~2023年の韓国統計局の発表による年間婚姻数の「韓国人同士」と「韓国人と外国人」の婚姻の件数と率になります。韓国人同士だけの婚姻数を見ますと2023年まで減少していますが、外国人との婚姻件数が回復したことにより、韓国の出生数の回復になったと考えられます。

韓国統計局: Marriage and Divorce |  Statistics Korea

 

韓国では農村部の結婚問題の解決として、外国人女性を仲介業者を通じて結婚することが珍しくないようです。韓国人男性と結婚する女性が多い順に2020年は、ベトナム(3,136人)、中国(2,524人)、タイ(1,735人)のようです。日本の2023年の外国人との婚姻率は3.9%なので韓国は2.6倍国際結婚が多いことになります。2005年には韓国では国際結婚は13.6%だったようです。

韓国における国際結婚移住者の現状と政策への提言 | ヒューライツ大阪

 

【2024年9月の日本の婚姻数は月次としては過去最少】

日本の婚姻数 月次 2015年~2024年9月

2025年2月現在で厚生労働省から発表されている婚姻数の概数は最新が2024年9月です。その数値が27,723件の婚姻数で、調べてみたら過去最少でした。「婚姻数の概数」というのは、「速報値」から「外国人同士の婚姻数」と「海外に住む日本人の婚姻」を引いた値になり、4~5か月遅れて発表されます。月次は季節要因もあり一時的なものもありますが、それでも過去にない婚姻数の少なさでした。日本の婚姻数は2024年の年間では2023年を少し上回る見通しです。

人口動態調査 人口動態統計 月報(概数) |  政府統計の総合窓口

 

【日本の婚姻数 外国人率】

  夫妻とも日本人 一方が外国人
2014年 622,652 21,131 3.3%
2015年 614,241 20,984 3.3%
2016年 599,518 21,189 3.4%
2017年 585,488 21,464 3.5%
2018年 564,629 21,852 3.7%
2019年 577,088 21,919 3.7%
2020年 510,055 15,452 2.9%
2021年 484,642 16,496 3.3%
2022年 487,245 17,685 3.5%
2023年 456,266 18,475 3.9%

韓国と同様に日本でもコロナ禍が落ち着いて外国人との婚姻数の回復が見られますが、日本人同士の婚姻数は減少を続けています。2024年の婚姻数は2023年を0.5%上回る見通しです。