人口減少時代をグラフで読み解く

人口減少の時代に起きる様々なことをグラフにして考察

福井県の合計特殊出生率(全国2位)が高い理由を14個

出生率2位の福井県が1位のデータ

2024年の都道府県別の合計特殊出生率は、1位が沖縄県(1.54)、2位福井県(1.46)、3位鳥取県島根県・宮崎県(1.43)でした。福井県合計特殊出生率が高い理由に関係してそうな福井県が全国1位のデータを調べてみました。

 

完全失業率の低さ 2025年1~3月】

2025年1~3月 完全失業率都道府県)
    完全失業率
1位 福井県 1.2%
2位 徳島県 1.4%
3位 山梨県 1.5%
3位 山口県 1.5%
3位 香川県 1.5%
3位 高知県 1.5%

 

【小学生の不登校率の低さ 令和5年度学校基本調査】

小学生の不登校率 令和5年度(都道府県別)
    不登校
1位 福井県 1.43%
2位 岩手県 1.58%
3位 香川県 1.61%
4位 福島県 1.64%
5位 宮崎県 1.64%

最近話題の小学生の不登校率は福井県は全国で一番低くなっています。(令和5年度)不登校率が低いということは出生率の高さと関係あると思ってます。

 

【共働き世帯率 2020年国勢調査

共働き世帯率(都道府県) 2020年
1位 福井県 34.7%
2位 山形県 34.4%
3位 富山県 32.8%
4位 長野県 31.4%
5位 島根県 31.2%

2020年の国勢調査都道府県別の共働き世帯率が1位なのが福井県です。

 

【女性の生涯未婚率の低さ 2020年国勢調査

女性の生涯未婚率(都道府県) 2020年
1位 福井県 11.6%
2位 滋賀県 11.8%
3位 岐阜県 12.6%
4位 三重県 12.9%
5位 山形県 13.1%

 

【公立小学校の教員の教育系大学の割合】

公立小学校の教員の教育系卒の割合(都道府県)
1位 福井県 86.0%
2位 秋田県 82.0%
3位 北海道 81.4%
4位 島根県 81.1%
5位 山形県 79.4%

福井県は教育関係に優れたデータが多く、公立小学校の教育系卒業の割合が1位です。このことは、小学生の子供に熱意をもって接してくれる教師の割合が多いことになり、出生率の高さの理由になるのではないでしょうか。

 

【事業所数(千人当たり) 2021年経済センサス】

事業所数 人口千人当たり(都道府県)
1位 福井県 52
2位 山梨県 51
3位 石川県 50
4位 和歌山県 50
5位 山形県 49

事業所数が人口当たりで多いというのは、中小企業や小規模事業者が多いことになります。福井県では独自の産業が東京や大阪に浸食されずに残っているのでしょうか。それが失業率の低さや労働人口比率の高さに繋がり、福井県出生率が高い理由になっているのでしょうか。

 

【幼稚園教員数 幼稚園在園者当たり 2023年】

幼稚園教員数 在園者当たり(都道府県)
1位 福井県 4.51
2位 新潟県 4.99
3位 青森県 5.18
4位 秋田県 5.24
5位 島根県 5.61

今回の記事で多くは下記の都道府県ごとの比較の統計を引用しています。

統計でみる都道府県のすがた2025 | 政府統計の総合窓口

 

労働力人口比率 男性 2020年】

労働力人口比率 男性(都道府県)
1位 福井県 69.4%
2位 長野県 68.8%
3位 富山県 68.7%
4位 佐賀県 68.4%
5位 岩手県 68.3%

労働力人口比率とは、(就業者数+求職者数)÷15歳以上の人口になります。労働力人口比率が高いということは、働いている人が多いということになります。

 

労働力人口比率 女性 2020年】

労働力人口比率 女性(都道府県)
1位 福井県 54.5%
2位 佐賀県 53.0%
3位 富山県 53.0%
4位 長野県 52.9%
5位 石川県 52.7%

 

【大学新規卒業者の無業率 2022年】

大学新規卒業者の無業率(都道府県)
1位 福井県 2.9%
2位 和歌山県 3.4%
3位 富山県 3.9%
4位 鳥取県 4.5%
5位 長野県 4.7%

今までのデータのように教育系で1位が多い福井県は、大学卒業後の就業率も1位ということになります。大卒で就業する割合が多ければ結婚時期も早くなり、出生率が高くなるかと思います。

 

【着工新設持ち家住宅の床面積 2023年】

着工新設持ち家住宅の床面積(都道府県)
1位 福井県 121
2位 富山県 120
3位 山形県 120
4位 石川県 118
5位 北海道 117

福井県は、世帯当たりの人数は都道府県では山形県に次ぐ2位(2.57人)で、三世帯同居率は山形県に次ぐ2位(9.0%)になります。

 

【救急告示病院・一般診療所(10万人当たり) 2020年】

救急告示病院・一般診療所(10万人当たり)
1位 福井県 6.7
2位 香川県 6.3
3位 鹿児島県 6.3
4位 宮崎県 6.2
5位 和歌山県

5.9

 

【年間救急出動回数の低さ(千人当たり)】

年間救急出動回数(千人当たり)
1位 福井県 42.8
2位 石川県 45.6
3位 山形県 45.7
4位 岩手県 46.5
5位 青森県 46.6

福井県は救急病院が多く、世帯当たりの自動車保有数が1位なので、救急車を呼ばすに自分で行けるのでしょうか。

 

【(消費支出/可処分所得)の低さ 2023年】

消費支出÷可処分所得都道府県)
1位 福井県 53.6%
2位 佐賀県 58.5%
3位 島根県 59.0%
4位 茨城県 60.7%
5位 埼玉県 62.1%

福井県は、世帯の貯蓄率が高いのと、持ち家率が高いので消費支出が少ない傾向にあるのでしょうか。以上が、福井県出生率が高い理由14個となります。