人口減少時代をグラフで読み解く

人口減少の時代に起きる様々なことをグラフにして考察

男性の結婚率は大卒より高卒が高い(2022年就業構造基本調査)年収・年齢別

高卒・大卒男性30~34歳(雇用者)年収別 結婚率 2022年 就業構造基本調査より

2022年就業構造基本調査では、「年収・学歴・性別・5歳階級・配偶関係・雇用形態」のクロス集計が公表されています。これに基づいて「男性30~34歳 9段階年収 雇用者 結婚率」を高卒と大卒で比較したのが上記のグラフになり、年収150万円から899万円までの9段階全てで、同じ年収なら高卒の方が大卒より結婚率が高くなっています。この記事の場合の結婚率は正確にいうと未婚者ではない割合になります。

【30~34歳男性 雇用者】人数と結婚率

  高卒 総数 高卒 未婚 大卒 総数 大卒 未婚 高卒 結婚率 大卒 結婚率
150~199万円 44,700 37,000 21,800 19,400 17% 11%
200~249万円 68,300 48,300 52,700 44,100 29% 16%
250~299万円 75,300 51,600 67,700 52,500 31% 22%
300~399万円 190,900 100,600 243,500 141,900 47% 42%
400~499万円 157,900 63,500 312,400 133,200 60% 57%
500~599万円 101,300 26,800 267,700 84,200 74% 69%
600~699万円 41,200 7,100 125,800 39,600 83% 69%
700~799万円 9,700 400 55,800 13,100 96% 77%
800~899万円 2,400 500 25,900 7,200 79% 72%

令和4年就業構造基本調査 表 40 | 政府統計の総合窓口

常識で考えると「男性は大卒の方が結婚率は高い」と思ってたので間違いではないかと何度も考えたのですが、記事にすることにしました。

 

高卒・大卒男性25~29歳(雇用者)年収別 結婚率 2022年 就業構造基本調査より

【25~29歳男性 雇用者】人数と結婚率

  高卒 総数 高卒 未婚 大卒 総数 大卒 未婚 高卒 結婚率 大卒 結婚率
150~199万円 44,700 38,900 27,100 24,100 13% 11%
200~249万円 107,900 93,300 92,900 85,500 14% 8%
250~299万円 101,800 81,300 112,400 94,200 20% 16%
300~399万円 204,200 141,000 402,400 327,400 31% 19%
400~499万円 134,600 71,500 327,800 236,100 47% 28%
500~599万円 48,500 15,200 124,500 75,800 69% 39%
600~699万円 11,300 2,300 62,600 43,900 80% 30%
700~799万円 2,900 700 19,400 10,900 76% 44%

25~29男性雇用者も、8段階の年収で高卒の方が大卒よりも結婚率は高くなっています。

 

高卒・大卒男性35~39歳(雇用者)年収別 結婚率 2022年 就業構造基本調査より

【35~39歳男性 雇用者】人数と結婚率

  高卒 総数 高卒 未婚 大卒 総数 大卒 未婚 高卒 結婚率 大卒 結婚率
150~199万円 32,300 26,300 19,500 16,300 19% 16%
200~249万円 70,900 46,700 37,700 27,800 34% 26%
250~299万円 82,600 45,500 51,500 31,000 45% 40%
300~399万円 190,400 84,200 164,500 81,900 56% 50%
400~499万円 186,100 56,500 229,700 82,300 70% 64%
500~599万円 125,700 27,000 250,800 48,500 79% 81%
600~699万円 67,200 10,000 199,500 40,200 85% 80%
700~799万円 31,200 5,700 107,900 13,700 82% 87%
800~899万円 11,600 1,500 65,900 8,700 87% 87%

35~39歳男性雇用者の結婚率は、「500~599万円」「700~799万円」の2つの年収層で、大卒の方が結婚率が高くなってます。

「25~29歳」「30~34歳」「35~39歳」の26個の年収層のうちで、24個の年収で高卒の方が大卒よりも結婚率が高いので、誤差や間違いではないと思い、同じことを言っている人がいないかを調べてみました。

 

趣味のデータ分析049_子どもを持つということ⑮_結婚と仕事と学歴b|syumi_data

上記のnoteの記事で、就業構造基本調査から高卒と大卒の未婚率を上記のグラフのようにして説明されていたので自分の計算が大きくは間違ってはいない安心になりました。

就業構造基本調査で「年収・学歴・婚姻関係・年齢」のクロス集計が公表されているのは2022年のものだけなので、この統計がどのような標本かを調べたところ「54万世帯で108万人を総務省が調査」とあるので、高卒の方が大卒より結婚率が高いのは偶然とは思えなくもう少し調べました。

 

【2007年の人口学研究の論文】

「就業状態や職種が男性の結婚に与える影響」という人口学研究という機関紙の論文で、男性の「小卒・中卒」「高卒」「大卒」の3段階で結婚率を総務省統計局の「社会生活基本調査」から分析したものです。

プロビット分析の限界効果

  1986年 1991年 1996年
小卒・中卒 -0.0642 -0.047 0.0128
高卒 -0.0097 -0.0343 -0.0383
大卒 -0.0582 -0.0424 -0.0429

この数字が大きい方が結婚率が高いそうで、1996年でみると結婚率が高い順に「中卒>高卒>大卒」になっています。この数字は論文を見ると「本研究遂行のため,ミクロ統計データベースの使用に当たっては,総務省の『社会生活基本調査』の目的外使用申請による調査票の使用許可を受けている」とあるので、総務省にデータの閲覧の申請をして作成したと思われます。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jps/40/0/40_KJ00009384425/_pdf

 

【2014年の人口学研究の論文】

「雇用形態が男性の結婚に与える影響」という論文でも、就業構造基本調査より30~34歳の男性は結婚率が高い順に「中卒>高卒>大卒>大学院卒」となっています。この理由としては、社会に出るタイミングが早い方が結婚のチャンスがあるという説明です。

 

【男性も社会に出る年齢が遅いと結婚が遠ざかる】

韓国の出生率の低下で、韓国の大手企業の新卒の平均年齢が31歳というのが関係あるのではと思い出しました。

韓国の人材紹介会社「インクルート」の調査によると、大手企業の大卒新入社員の平均年齢は、1998年には25.1歳だったが、2020年には31.0歳と、過去22年で6歳近く上がったことが判明した

世界最下位を記録した韓国の出生率、その現状と政府の対応(韓国:2022年7月)|労働政策研究・研修機構(JILPT)