人口減少時代をグラフで読み解く

人口減少の時代に起きる様々なことをグラフにして考察

所得中央値(男性40代)1992年から2022年で31都道府県で減少

男性40~44歳年間所得の中央値 1992年→2022年で減少した31都道府県

5年に一度の政府統計の就業構造基本調査から、男性40~44歳(有業者)の所得の中央値を都道府県別に調べて、1992年から2022年でどのように変化したかが上記の表・グラフになります。

就業構造基本調査 令和4年 表 23|政府統計の総合窓口

40~44歳男性の都道府県別の年間所得の中央値(有業者)30年の増減

【単位:万円】

  1992年 2022年 増減
北海道 484 494 10
青森県 377 360 -17
岩手県 375 388 13
宮城県 482 440 -42
秋田県 359 377 18
山形県 396 390 -6
福島県 422 421 -1
茨城県 515 470 -45
栃木県 478 469 -9
群馬県 494 474 -20
埼玉県 601 516 -85
千葉県 602 526 -76
東京都 615 618 3
神奈川県 637 613 -24
新潟県 443 410 -33
富山県 434 463 29
石川県 445 473 28
福井県 452 465 13
山梨県 508 477 -31
長野県 483 459 -24
岐阜県 514 472 -42
静岡県 513 489 -24
愛知県 577 561 -16
三重県 513 528 15
滋賀県 557 529 -28
京都府 544 499 -45
大阪府 551 498 -53
兵庫県 570 538 -32
奈良県 467 486 19
和歌山県 442 436 -6
鳥取県 404 387 -17
島根県 407 418 11
岡山県 500 464 -36
広島県 523 491 -32
山口県 509 468 -41
徳島県 393 442 49
香川県 469 446 -23
愛媛県 441 435 -6
高知県 400 403 3
福岡県 467 474 7
佐賀県 433 437 4
長崎県 409 403 -6
熊本県 408 409 1
大分県 420 404 -16
宮崎県 383 379 -4
鹿児島県 418 397 -21
沖縄県 319 354 35

 

所得の中央値で30年で減少幅が大きいのは「埼玉県 -85万円」「千葉県 -76万円」でした。

今回、調べようとしたきっかけが、下記のブログで「40~44歳男性の所得500万円以上の都道府県は1992年は20あったが、2017年は5つに減った」という記事からでした。

データえっせい: 40代前半男性の所得中央値

 

私が作成したマップも、上記ブログの画像も、男性の所得が減少した都道府県は「太平洋ベルト」のラインになっているように見えます。1992年から2022年と30年も経過して、可処分所得も減り、物価も上昇しているのに、31都道府県で男性40~44歳の所得の中央値が減少する理由が分からなく調べてたところ、説として「製造業の衰退」というのがありました。数字で説明するのは難しかったのですが、製造業に頼っていた都道府県が所得を押し下げたように見えます。太平洋ベルトというのは19都道府県を指すようですが、1992年~2022年の30年間で40~44歳男性の所得の中央値が上がった太平洋ベルトでは「東京都」「福岡県」「三重県」の3つ(19都道府県中)だけでした。

 

【日本全体の所得の中央値の推移】

男性40~44歳 所得の中央値(全国)万円 1992年~2022年
  男性40~44歳所得中央値
1992年 524
1997年 566
2002年 545
2007年 521
2012年 475
2017年 472
2022年 498

海外のデータと比較しようと思ったのですが、「世帯所得と個人所得」「可処分所得」「物価変動率」「年齢層」の3つで日本と比較できるデータが見つけれませんでした。ただ、日本も含めてですが、リーマンショックの2008年で多くの国は所得の中央値が一旦は下落してます。

 

【所得の中央値と婚姻率】

男性40~44歳所得の中央値と婚姻率(人口千対) 都道府県別2022年 r=0.689

2022年の都道府県の「男性40~44歳の所得の中央値」と「全年齢の婚姻率(人口千対)」を比較したら相関が0.689と大きかったのでグラフにしてみました。所得の中央値が大きいほど、全年齢の婚姻率(この場合は県民全員が分母)が大きい傾向が分かります。男性の所得が500万円というラインは、結婚するかどうかにも影響するところで、40~44歳男性の所得の中央値が500万円以下の都道府県が増加すると婚姻率が低下するのではと思いました。

話が横道にずれますがこのグラフを作成していて不思議に思ったのが、東京都は「婚姻率は日本一高い、出生率は日本一低い」ことです。グラフをパッと見ですが、人と人が出会いそうな人口密度が高い都道府県が所得の中央値よりも婚姻率が高いように見えます。