
警察庁が2024年10月2日に発表した、「令和6年8月末におけるSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」にて、認知件数が6868件に対して検挙件数が103件で検挙率を計算すると、103÷6868=1.5% でした。
SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺が急増し始めたのが2023年なので検挙に時間を要して検挙率が低いとも考えられますが、検挙率が今後上がったとしても2倍の3%が限度と思われます。
警察庁資料
https://www.npa.go.jp/bureau/criminal/souni/sns-romance/sns-touroma2024.pdf
追記:2025年1月~11月のSNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数は13,209件、検挙件数は522件、検挙率は3.95%となっています。

警察庁が2024年10月2日に発表された他の詐欺の手口の検挙率とSNS型投資詐欺の検挙率を比較すると、如何にSNS型投資・ロマンス詐欺の検挙率が低いかが分かります。
2024年1月~8月の検挙率
| SNS型投資・ロマンス | 1.5% |
| 架空料金請求 | 6.2% |
| 還付金詐欺 | 21.0% |
| オレオレ詐欺 | 29.6% |
| 預貯金詐欺 | 70.9% |
| キャッシュカード盗 | 98.0% |
【北海道警のSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の検挙率】

https://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/info/keiji/oreore/furikome_stait/furikome_stait_sns.pdf
県警がSNS型投資詐欺やロマンス詐欺の検挙件数を明確に公表していたのは、北海道警だけでした。北海道警では、2023年に認知件数36件に対して検挙件数は1件、2024年は認知件数が121件で検挙件数は2件でした。2023年と2024年9月末までの数字を統合すると、SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の検挙率は、(1+2)÷(36+121)=1.9%となります。
警察庁が2024年10月に発表した資料の1.5%と近い数字になります。
【愛知県警では2024年6月がSNS型投資詐欺の初検挙】
2024年6月26日に愛知県警では、初めてのSNS型投資詐欺の検挙に至りました。愛知県警では2024年1月から4月まで225件のSNS型投資詐欺がありましたが、検挙は1件だけだったことになります。
【詐欺被害で起訴まで行く確率は2024年は13%で過去最低】

警察庁と検察庁の資料で各年の詐欺全体の「検挙率」掛ける「起訴率」をグラフにしてみました。検挙率は「件数」、起訴率は「人数」なので誤差が少し生じてしまいますが、1件の詐欺被害で何%が起訴に至るかを年次で大まかに把握できると思います。
詐欺の(検挙率×起訴率)の推移
| 1993年 | 56.0% |
| 1996年 | 60.6% |
| 1999年 | 61.0% |
| 2002年 | 42.4% |
| 2005年 | 23.8% |
| 2008年 | 30.2% |
| 2011年 | 34.9% |
| 2014年 | 22.7% |
| 2017年 | 23.9% |
| 2020年 | 27.3% |
| 2023年 | 17.8% |
グラフのように「振り込め詐欺(特殊詐欺)」が流行しだしたことで詐欺の起訴の割合が低下しました。1999年には61%の詐欺被害が起訴まで行ってましたが、2004年は21.8%まで低下しました。2004年後も一時的に起訴までの割合は詐欺被害認知件数の41%起訴まで回復しましたが、その後低下。2022年から詐欺被害から起訴までの割合が20%を切り、2024年は9月段階で13.4%と過去最低の状態です。詐欺に遭遇しても8件に1件しか起訴されないことになります。
8件に1件しか起訴されないとなると、詐欺を行う人間が増えて治安の悪化が止めれない状態になってしまいます。
《参照データ》
検察統計調査 検察統計被疑事件の推移 5 被疑事件の罪名別起訴人員、不起訴人員及び起訴率の累年比較 (1993年~) |政府統計の総合窓口
【詐欺全体の検挙率は2024年が過去最低】

2024年は詐欺の検挙率は1~9月までは26.3%と過去最低の数字です。2015年からは1~9月の数字として2024年と比較しやすいようにしました。グラフを見ますと2022年、2023年、2024年と急激に詐欺の検挙率が下がって、2021年から僅か3年で検挙率が48.3%から26.3%と半分近くになっている状態です。オレオレ詐欺もしくはネットバンキングがない2000年以前は、詐欺の検挙率は90%を超えてました。仮想通貨とSNSが流行することで、SNS投資詐欺・ロマンス詐欺が流行して、被疑者の特定が難しくなり検挙率が落ちていると思われます。被疑者は恐らく海外在住が多いのも検挙できない理由の一つと思われます。
詐欺の検挙率の推移
| 1982年 | 95.7% |
| 1987年 | 97.1% |
| 1992年 | 94.3% |
| 1997年 | 93.5% |
| 2002年 | 63.8% |
| 2007年 | 41.3% |
| 2012年 | 58.3% |
| 2017年 | 40.9% |
| 2022年 | 42.4% |
| 2024年 | 28.2% |
| 2025年1~11月 | 24.3% |