人口減少時代をグラフで読み解く

人口減少の時代に起きる様々なことをグラフにして考察

世界の都市の人口密度の上位10位(300万人以上)

世界の都市 人口密度 上位10位(300万人以上)

 

横軸の単位は、人/km2です。

データは英語版の各都市のwikipediaの人口と面積を参照してます。

デリー(2011年)以外は、2020年以降の新しいデータです。

 

調べてみようと思ったきっかけは、東京23区の人口密度は世界で1位なのかどうかを知りたかった為です。

 

ダッカバングラデシュ)】

バングラデシュダッカの1km2当たり3万人以上の人口密度は、他に類がなく飛びぬけた数値になってます。
他の都市と比較すると、800万人の人口が(東京23区の半分)305km2と小さい面積に収まっていることが人口密度を押し上げています。
何故これほどまでに人口密度が高くなっているかは所説ありますが明確な答えはありませんでした。


バングラデシュは、国としても1000万人以上いる国家としては人口密度が1位です。
ダッカは英誌エコノミストの調査部門がまとめた「世界で最も住みやすい都市」のランキングで、ワースト2でした。

世界一住みやすい都市は3年連続でメルボルン、最下位はダマスカス | ロイター

住みにくい街1位は当時内戦中のシリアのダマスカスです。

 

ソウル特別市

ソウル特別市と東京23区は、人口も面積も人口密度も不思議とほぼ同じです。
ソウル特別市は、1991年に1000万人を突破した後に減少に転じて、ソウル特別市から周囲の地域のソウル都市圏に移動してるようなので、人口密度としては頭打ちなのかもしれません。
東京23区は2023年が人口密度としては過去最高で、ソウルとは異なっている点です。

 

【欧米の都市は人口密度が高くない】

ニューヨーク市は人口密度が11,000人/km2ですが、70年前から人口が12%しか増えてません。ロンドンやパリを見ても、狭い範囲に人口が集中しているというわけでなく、広い範囲に人が満遍なく住んでいるのがアジアと異なるように思いました。

 

【中国の戸籍制度】

上海や北京や香港は人口密度は高いですが、上位10位に入るほど高くはなっていないのは、中国の農村から都市へ移動するのに戸籍制度で国がきちんと統制を計っているからかもしれません。

中華人民共和国の戸籍制度 - Wikipedia

 

 

【地方都市の貧困で大都市に人が集まるのか?】

人口密度上位10都市を見て、国家としてどちらかというと貧困に近いところが多いと思いました。都市としては経済成長しているが地方が稼げなくなって都市に人口が集中した結果に思えます。

 

ニューヨーク市やソウル市は人口が減少しているのに、東京23区は未だ増加しているのは、日本の地方都市の疲弊で東京に移住する人が増えているのではないでしょうか。

 

狭い地域の過去のデータですが、日本では1940年に東京市浅草区が人口密度が52,000人/km2と世界一位と言われてたようなので、日本人は過密でも耐性があるのかもしれません。

https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/01soumu/archives/0714ku_jinkou.pdf

 

 

【人口密度 上位10都市】

  人口 面積km2 人口密度
ダッカ(バングラデシュ) 10,278,882 305 33,649
キンシャサ(コンゴ) 16,316,000 600 27,193
カラチ(パキスタン) 10,193,483 438 23,273
マニラ(フィリピン) 13,484,462 620 21,767
ムンバイ(インド) 12,478,447 603 20,694
ジャカルタ 11,350,238 661 17,165
デリー中心部 9,129,098 567 16,101
東京23区 9,792,550 628 15,604
ソウル特別市 9,386,034 605 15,509
スーラト(インド) 6,936,534 462 15,027