人口減少時代をグラフで読み解く

人口減少の時代に起きる様々なことをグラフにして考察

詐欺の被害額(警察庁の統計)が2023年は過去最高の1,625億円

詐欺被害額(年間) 警察庁統計 1980年~2023年(億円)

警察庁2023年統計:https://www.npa.go.jp/publications/statistics/crime/situation/r5_report.pdf

 

警察庁の発表による財産犯のうち「詐欺」に該当する被害額が2023年は1,625億円で過去最多になりました。
前年比で85%増で急激な伸びになっています。
「詐欺」のうちで騒がれている「特殊詐欺」が占める被害額の割合は27%しかありません。
警察庁が2023年分を公表したのは2024年2月ですが、2023年の詐欺被害額が過去最多であったと報じているところが存在しないのが気になり詐欺被害額が750億円も増加した原因を調べてみました。

 

 

【特殊詐欺の被害額は441億円で過去最多ではありません】

特殊詐欺被害額 2014年~2023年(億円)

特殊詐欺被害額は2016年以降では一番高い金額になってますが、それ以前よりは高くはなってなく、前年比で70億円の増加で2023年は441億円です。

 

 

SNS型投資・ロマンス詐欺が455億円で特殊詐欺を超えている】

特殊詐欺の被害者は70代以上が多いですが、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害者は40代~60代が多いです。2022年以前は警察庁はこのタイプの犯罪を切り分けて統計を取ってなかったので、2023年に突然455億円という詐欺被害額のジャンルが誕生しました。


2023年1月の被害額が16.1億円/月だったのが11か月後の2023年12月には77.6億円と1年間で4倍以上急増したことが警察庁の統計で分かります。SNS型投資詐欺の被害額は277億円で、被疑者と最初に接触したツールはSNS(LINE、フェイスブック、インスタグラム、マッチングアプリTwitter)が90%以上で、銀行振込の指示をLINEでやり取りを行っているようです。


ロマンス詐欺の被害額は177億円で、SNS型投資詐欺と同様に、最初の接触SNSが90%以上で、銀行振り込みの支持をLINEで行われるといった手口は同じです。
SNS型投資詐欺もロマンス詐欺も、一度も相手と対面で会ってなく詐欺が完結するのが特殊詐欺と大きく異なる点です。何故、SNS型で騙されるかというと、「投資をすることでリターンを見込める」という話が上手に誘導されるからだそうです。


「もしかしたら投資額が2倍になるかもしれない」というギャンブルに近い弱い部分の心理を巧みに操っているかもしれません。
SNS型投資ロマンス詐欺で400億円の被害額が2022年から2023年で増加と推察されます。

 

警察庁SNS型投資・ロマンス詐欺の被害について

https://www.npa.go.jp/bureau/criminal/souni/sns-romance/sns-romance20240311.pdf

 

 

アメリカでは2020年から2023年でネット詐欺被害額が3倍】

アメリカのネット詐欺被害額

アメリカのFBIがネット詐欺被害が多いことから、詳細を分析して注意喚起している「IC3」というレポートから被害額をグラフにしました。

FBIレポート(英文):https://www.ic3.gov/Media/PDF/AnnualReport/2023_IC3Report.pdf

 

FBIレポートを要約しますと下記のようになります。

投資詐欺による損失を報告する可能性が最も高いグループは 30〜49 歳の被害者

 

テクニカルサポート詐欺による損失の半分以上を高齢者が占めていました

 

アメリカの投資詐欺の被害の80%は仮想通貨

 

被害に遭った仮想通貨を取り戻せるという嘘の二次被害も多い

 

投資詐欺は、日本だけでなくアメリカやイギリスなど世界中で直近3年で3倍に増加しています。サーフシャークというセキュリティー会社の統計では、世界の詐欺被害の金額は2019年から2022年の3年間で3倍になっています。

 

サーフシャーク社による2022年までの世界の詐欺被害状況

https://surfshark.com/research/data-breach-impact/statistics

 

 

【日本の詐欺の被害額1位はクレジットカードの番号盗用の不正利用か?】

詐欺被害額2023年内訳

クレジットカード不正利用はフィッシングメールにより偽サイトにログインさせることで、クレジットカード番号とパスワード等を不正に取得する詐欺です。クレジットカード不正利用は541億円で過去最高金額になっています。その内、95%以上がクレジットカード番号の盗用です。

出典:https://www.j-credit.or.jp/download/news20240329_c1.pdf

 

クレジットカード不正利用被害額 2018年~2023年(億円)

 

クレジットカードの不正利用はカード会社に届け出ることで請求はされない規約になっていますが、不正利用されて60日(or90日)以上日数が経過したものは対象外になってしまいます。クレジットカードの不正利用で110億円の被害額が2022年から2023年に増加しています。クレジットカード不正利用被害額の統計は、カード会社の聞き取りベースになります。

 

 

【詐欺被害額が2023年に750億円増加した理由】

① SNS型ロマンス詐欺 400億円増
② クレジットカード不正利用 110億円増
③ 特殊詐欺 70億円増
④ 不明 170億円増

 

 

【2024年2月6日 から警察庁が振込名義変更による暗号資産交換業者への送金停止】

話題になってないようですが、警察庁は2023年の詐欺被害が多いのに気づき、暗号資産業者に送金元口座と依頼人が異なる場合は送金をさせない仕組みになったようです。
フィッシングメールにより銀行口座のID・パスワードが盗まれて暗号資産で外部に預金を引き出されるという被害を防ぐよう強化したということは、被害が2023年は大きかったのでしょう。

www.npa.go.jp

 

【インターネットバンキング被害が2023年が過去最高額 85億円】

インターネットバンキングによる不正送金の被害額

「詐欺」のカテゴリーには入らないですが、インターネットバンキングによる不正送金が過去最高の85億円でした。インターネットバンキングの手口は様々ですが、金融機関を装ったフィッシングサイト(偽のログインサイト)へ誘導する電子メール等が多数確認されているフィッシングメールから発生が多い事案で、偽サイトでID・パスワードを入力してしまい、他の銀行口座に移されてしまう手口です。

 

 

詐欺被害額(億円) 警察庁統計

1980 493
1985 597
1989 401
1990 457
1991 590
1992 1,291
1993 873
1994 490
1995 368
1996 478
1997 625
1998 625
1999 299
2000 323
2001 474
2002 536
2003 491
2004 671
2005 626
2006 612
2007 671
2008 740
2009 481
2010 407
2011 469
2012 842
2013 775
2014 846
2015 761
2016 665
2017 610
2018 623
2019 469
2020 640
2021 693
2022 877
2023 1,626

 

 

アメリカのネット詐欺被害額(億円)

2019 5,250
2020 6,300
2021 10,350
2022 15,450
2023 18,750

 

 

【日本のクレジットカード不正被害額(億円)】

2018 235
2019 274
2020 253
2021 330
2022 437
2023 541

世界のギャンブル毎の利用者の負け金額(年間)でパチンコは世界一

ギャンブルの利用者の負け金額(年間)

 

ギャンブルで胴元が年間どれくらい儲かっているか、参加者がどれくらい負け金額になっているかを国別やジャンルで比較してみました。

 

日本は昔からギャンブル大国と言われてきましたが、上記のグラフのように2005年にはパチンコ店の売上は35兆円で営業利益率は14%と想定した場合、世界中のどのギャンブルよりも負け金額のトータルが多く年間で4.8兆円お客様が負けている計算になります。

 

【パチンコ店の売上と利益率】

パチンコ店の売上推移

参照データ:https://mirai-pachinko.jp/wp-content/uploads/2023/05/02light.pdf

 

パチンコ店の売上のピークは2005年の35兆円で、2023年には半分以下の14.6兆円に減少しています。パチンコ店の利益率は、公表はされてないですが、13%~18%と推測しました。

2005年以降にパチンコ店の売上が減少した背景には、警察庁がギャンブル性の高い遊技台を設置することを抑止した影響があります。

パチンコ台やパチスロ台は、遊技機として製造して良いかどうかを警察庁の許可が必要になります。射幸心を煽るギャンブルとして警察がパチンンコ業界に待ったをかけた状態です。

 

 

【中国の宝くじ】

www.bloomberg.co.jp

・購入者の8割超が18-34歳

・中国財政省の統計によると、国が公認する宝くじの売り上げは昨年、過去最高の5800億元(約12兆2000億円)に急増。

 

人口が14億人いる中国よりも1.2億人の日本のパチンコの方が負け金額が大きいというのもパチンコのギャンブル性を表しています。

中国の宝くじの控除率(負け金額)は下記の日本の総務省の資料より32%として計算しました。

 

諸外国の富くじにおける当せん金率

https://www.soumu.go.jp/main_content/000084190.pdf

 

中国のマカオのカジノの売上は3400億円で、宝くじはカジノの40倍の計算になります。

 

 

アメリカの宝くじ】

アメリカの宝くじの売上、控除率は前述の総務省のpdfに記載されていて、年間売上は4.5兆円で控除率は39%で、年間で1.8兆円がトータルの負け金額になります。

 

 

アメリカのカジノ】

forbesjapan.com

2021年のアメリカのカジノ市場は6.8兆円でした。

パチンコよりも負け金額が多くないのかを比較するのに控除率は17%くらいになると高めに計算しましたが、もっと低い可能性があります。

 

 

【日本の競艇の売上は2022年が過去最高】

ボートレース 売上推移

競艇の売上が2010年以降に上昇に転じたのは、スマホの普及とネットで舟券を購入しやすくなったためです。

同じように、日本の地方競馬の売上も過去最高になっています。

 

地方競馬 売上推移

 

【1991年バブル期以来のギャンブル売上】

公営競技の売上推移

参照:https://www.mlit.go.jp/common/001299279.pdf

 

日本では中央競馬以外は、1991年のバブル期がピークの売上だったようです。

今はそれを上回る勢いでギャンブルの売上が伸びています。

 

 

【ギャンブルの種類ごとの負け金額の計算式】

 

  年間売上(億円) 控除率 負け金額(億円)
英国 ブックメーカー 5,000 23% 1,150
日本 地方競馬 10,036 25% 2,509
日本 宝くじ 8,324 55% 4,578
日本 競艇 24,142 25% 6,036
日本 中央競馬 32,755 25% 8,189
アメリカ カジノ 68,500 17% 11,645
アメリカ 宝くじ 45,690 39% 17,956
パチンコ店 2023年 146,000 18% 26,280
中国 宝くじ 2023年 122,000 32% 39,040
パチンコ店 2005年 348,620 14% 48,807

 

【パチンコ店の全国売上推移(億円)】

2002年 304,420
2003年 321,000
2004年 339,000
2005年 348,620
2006年 331,000
2007年 302,000
2008年 288,000
2009年 282,000
2010年 260,000
2011年 254,890
2012年 256,720
2013年 250,050
2014年 245,040
2015年 232,290
2016年 227,000
2017年 214,000
2018年 207,000
2019年 200,000
2020年 146,000
2021年 146,000
2022年 146,000
2023年 146,000

 

地方競馬の売上推移(全国)】

2005年 369,069,580,000
2006年 376,039,613,000
2007年 380,401,972,500
2008年 375,741,159,300
2009年 363,410,626,000
2010年 333,238,935,200
2011年 331,437,682,700
2012年 332,606,034,800
2013年 355,330,441,500
2014年 387,906,395,590
2015年 431,027,383,030
2016年 487,001,199,590
2017年 552,539,256,190
2018年 603,387,372,180
2019年 700,971,691,780
2020年 912,287,110,460
2021年 906,403,798,460
2022年 983,204,611,270
2023年 1,003,583,557,590

 

競艇(ボートレース)の年間売上推移(億円)】

1991年 22,137
1992年 21,100
1993年 19,000
1994年 18,100
1995年 17,800
1996年 17,600
1997年 17,500
1998年 16,700
1999年 15,000
2000年 13,347
2001年 12,811
2002年 11,990
2003年 10,751
2004年 9,837
2005年 9,743
2006年 9,703
2007年 10,075
2008年 9,772
2009年 9,257
2010年 8,434
2011年 9,198
2012年 9,175
2013年 9,475
2014年 9,952
2015年 10,422
2016年 11,111
2017年 12,378
2018年 13,727
2019年 15,434
2020年 20,951
2021年 23,926
2022年 24,142

 

中央競馬の売上推移】

1988年 2,206,748,410,600
1989年 2,554,520,163,200
1990年 3,098,457,259,500
1991年 3,433,803,211,700
1992年 3,613,879,230,800
1993年 3,745,416,527,000
1994年 3,806,592,292,500
1995年 3,766,602,180,700
1996年 3,986,228,211,400
1997年 4,000,661,663,100
1998年 3,801,217,640,600
1999年 3,657,242,066,800
2000年 3,434,757,500,600
2001年 3,258,696,881,300
2002年 3,133,485,421,600
2003年 3,010,343,479,600
2004年 2,931,433,543,600
2005年 2,894,585,479,800
2006年 2,823,309,442,000
2007年 2,759,138,078,900
2008年 2,750,200,990,400
2009年 2,590,073,500,000
2010年 2,427,565,594,700
2011年 2,293,578,053,600
2012年 2,394,308,856,700
2013年 2,404,933,513,200
2014年 2,493,627,729,400
2015年 2,583,391,869,800
2016年 2,670,880,261,600
2017年 2,747,662,484,800
2018年 2,795,008,304,000
2019年 2,881,788,661,700
2020年 2,983,455,872,000
2021年 3,091,112,025,800
2022年 3,253,907,076,200
2023年 3,275,467,900,700

 

高知県の女性の未婚率が1位(2020年)の理由は女性管理職率が高い

45~49歳女性の未婚率(都道府県別) 2020年統計

令和2年の国勢調査で、未婚の女性の人数を都道府県別で比較すると、高知県が1位というグラフになります。「45~49歳」、「40~44歳」、「35~39歳」の全ての階級で高知県の女性の未婚率が1位になっております。

 

45~49歳女性の未婚率(2020年) 都道府県TOP5

高知県 19.9%
東京都 19.2%
北海道 18.9%
長崎県 18.9%
大阪府 18.5%

 

東京都よりも高知県が未婚率が高いというのが不思議に思い理由を調べてみました。

 

 

40~44歳女性の未婚率(都道府県別) 2020年統計

40~44歳女性の未婚率(2020年) 都道府県TOP5

高知県 22.1%
京都府 20.5%
青森県 20.5%
北海道 20.0%
大阪府 19.9%

 

35~39歳女性の未婚率(都道府県別) 2020年統計

35~39歳女性の未婚率(2020年) 都道府県TOP5

高知県 25.6%
青森県 25.1%
京都府 24.8%
秋田県 24.5%
北海道 24.3%

 

【参照データ】

www.e-stat.go.jp

※「未婚」は、まだ結婚したことがない人になります。

 

 

高知県は女性の課長級以上の管理職率が都道府県で1位】

都道府県別 課長級以上に占める女性の割合(2010年)

出典:https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/dl/16c-2.pdf

 

厚生労働省の雇用均等法に関する資料で、高知県都道府県で女性管理職が多く活躍しているというデータがありました。

高知県の女性の管理職の割合は、全国平均が6.2%に対して4倍以上の25.5%と、2位の沖縄県16.6%を大きく突き放してます。
高知県が未婚率が高いのは、管理職になる女性の率が高いので、比例して収入が高くなり未婚率が高いのではないでしょうか。

 

 

高知県が女性管理職が多いのは大学進学率の男女差が少ないから】

都道府県別の男女の大学進学率の差 1996年

2020年の40代後半の女性が大学生だった1996年時点の男女の大学進学率の差を都道府県で比較すると、男女差が少ない順番では1位が沖縄県で2位が高知県です。
前述の厚労省の女性管理職の割合、1位高知県で2位沖縄県、大学進学率の男女差のなさでは1位沖縄県・2位高知県です。
女性の大学進学率が男性と比較して差が少ないと、管理職に就くチャンスが増えて収入が増えて未婚になりやすいということと推察できます。

韓国や台湾や中国は出生率が日本よりも低いのも、女性の大学進学率が日本より高いからかもしれません。

 

【2015年以前の国勢調査では高知県の未婚率は目立たなかった】

図録▽都道府県別の生涯未婚率(マップつき)

 

上記のサイトでは、2000年と2020年と都道府県別、男女別の生涯未婚率の散布図が分かりやすくなっております。2020年の国勢調査を受けて、色々なサイトで高知県が女性の生涯未婚率が1位であると2年前に話題になったようです。

 

2015年の国勢調査と2020年の国勢調査都道府県別の女性の未婚率を比較すると東京や北海道や京都の女性の未婚率が減っています。2015年国勢調査から2020年国勢調査の未婚率の変動の比較です。

 

  35~39歳 40~44歳 45~49歳
高知県 -0.3% 0.9% 1.2%
北海道 -1.6% -2.0% -0.1%
東京都 -2.6% -2.8% -0.7%
京都府 -2.0% -0.5% 0.5%
青森県 0.2% 0.7% 2.0%

 

 

【男女の大学進学率は差が縮小傾向にある】

大学進学率の男女差が減少すると、就職先で女性の管理職が増えて、未婚率が今後も上がるという傾向があるというのが、2020年国勢調査高知県の高い未婚率から推察されます。

世界の都市の人口密度の上位10位(300万人以上)

世界の都市 人口密度 上位10位(300万人以上)

 

横軸の単位は、人/km2です。

データは英語版の各都市のwikipediaの人口と面積を参照してます。

デリー(2011年)以外は、2020年以降の新しいデータです。

 

調べてみようと思ったきっかけは、東京23区の人口密度は世界で1位なのかどうかを知りたかった為です。

 

ダッカバングラデシュ)】

バングラデシュダッカの1km2当たり3万人以上の人口密度は、他に類がなく飛びぬけた数値になってます。
他の都市と比較すると、800万人の人口が(東京23区の半分)305km2と小さい面積に収まっていることが人口密度を押し上げています。
何故これほどまでに人口密度が高くなっているかは所説ありますが明確な答えはありませんでした。


バングラデシュは、国としても1000万人以上いる国家としては人口密度が1位です。
ダッカは英誌エコノミストの調査部門がまとめた「世界で最も住みやすい都市」のランキングで、ワースト2でした。

世界一住みやすい都市は3年連続でメルボルン、最下位はダマスカス | ロイター

住みにくい街1位は当時内戦中のシリアのダマスカスです。

 

ソウル特別市

ソウル特別市と東京23区は、人口も面積も人口密度も不思議とほぼ同じです。
ソウル特別市は、1991年に1000万人を突破した後に減少に転じて、ソウル特別市から周囲の地域のソウル都市圏に移動してるようなので、人口密度としては頭打ちなのかもしれません。
東京23区は2023年が人口密度としては過去最高で、ソウルとは異なっている点です。

 

【欧米の都市は人口密度が高くない】

ニューヨーク市は人口密度が11,000人/km2ですが、70年前から人口が12%しか増えてません。ロンドンやパリを見ても、狭い範囲に人口が集中しているというわけでなく、広い範囲に人が満遍なく住んでいるのがアジアと異なるように思いました。

 

【中国の戸籍制度】

上海や北京や香港は人口密度は高いですが、上位10位に入るほど高くはなっていないのは、中国の農村から都市へ移動するのに戸籍制度で国がきちんと統制を計っているからかもしれません。

中華人民共和国の戸籍制度 - Wikipedia

 

 

【地方都市の貧困で大都市に人が集まるのか?】

人口密度上位10都市を見て、国家としてどちらかというと貧困に近いところが多いと思いました。都市としては経済成長しているが地方が稼げなくなって都市に人口が集中した結果に思えます。

 

ニューヨーク市やソウル市は人口が減少しているのに、東京23区は未だ増加しているのは、日本の地方都市の疲弊で東京に移住する人が増えているのではないでしょうか。

 

狭い地域の過去のデータですが、日本では1940年に東京市浅草区が人口密度が52,000人/km2と世界一位と言われてたようなので、日本人は過密でも耐性があるのかもしれません。

https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/01soumu/archives/0714ku_jinkou.pdf

 

 

【人口密度 上位10都市】

  人口 面積km2 人口密度
ダッカ(バングラデシュ) 10,278,882 305 33,649
キンシャサ(コンゴ) 16,316,000 600 27,193
カラチ(パキスタン) 10,193,483 438 23,273
マニラ(フィリピン) 13,484,462 620 21,767
ムンバイ(インド) 12,478,447 603 20,694
ジャカルタ 11,350,238 661 17,165
デリー中心部 9,129,098 567 16,101
東京23区 9,792,550 628 15,604
ソウル特別市 9,386,034 605 15,509
スーラト(インド) 6,936,534 462 15,027

乳児死亡率と出生率が相関するのは「子孫の量と質の間でトレードオフ」

世界113ヵ国の合計特殊出生率(縦軸) 乳児死亡率(1,000人当たり)  2021年

 

2021年時の乳児死亡率(1歳未満死亡率)と合計特殊出生率の世界113ヵ国の散布図です。
昔から言われていることで、出生率の低下に一番寄与している要因は「乳児死亡率の低下」ということでグラフにしてみたところ相関が強く0.86でした。
下記のサイトでも「乳児死亡率」と「出生率」の相関は0.93と非常に高いと言われております。

日本だけでない「世界的な人口減少」は不可避だ 「人口・出生率・死亡率」の深い関係を分析 | ソロモンの時代―結婚しない人々の実像― | 東洋経済オンライン

 

2021年日本の乳児死亡率は1.7/1000人 で、世界でも最も低い値になっております。

 

日本の乳児死亡率(1歳未満) 1919年~2021年

日本では1919年に乳児死亡率が17%でしたが、100年後の2021年では0.17%と、1/100に激減してます。
日本だけでなく世界各国が乳児死亡率が1900年以降に激減して、比例するように出生率が低くなってきてます。

 

日本の乳児死亡率(1歳未満)と出生率 1925年~2021年

青線が乳児死亡率(1000人当たり)、赤線が合計特殊出生率です。

 

日本の合計特殊出生率で一番古く確かなデータが1925年の5.11で、そこから5年間隔で合計特殊出生率と乳児死亡率(1歳未満死亡率)をグラフにしてみました。
乳児死亡率が1/100になり、出生率が1/4になっています。
20世紀になり世界中で乳児死亡率が低下した明確な要因は分かってはいないようですが、一説には「水道水の塩素殺菌の導入」により、細菌やウィルスから子供を守ったのではと言われてます。

塩素消毒 - Wikipedia

 

日本の乳児死亡率が世界一低い理由は、水道水の基準が世界一厳しく細菌やウィルスを排除しているからかもしれません。

 

哺乳類の1歳未満死亡率

1歳未満死亡率を他の哺乳類や過去の人類や他の国と比較してみました。
犬は23%、日本猿が40%、ライオンやキリンが60%というデータがありました。
江戸時代では「大名の乳幼児死亡率 」を研究したデータを参考にしています。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jps/24/0/24_KJ00009383846/_pdf

本来は人間の乳児死亡率が20%ほどだったものが、100年前から急激に死亡率が激減して世界的に寿命が伸びて出生率が減ったということになります。

 

出生率と乳児死亡率に相関があるか否かは100年以上前から議論】

 

1916年京都大学 乳児死亡率と出生率の関係はないのではという論文

https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/127042/1/eca0031_125.pdf

 

1932年京都大学 乳児死亡率と出生率の関係はないのではという論文

https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/130252/1/eca0356_889.pdf

 

平成17年の内閣府では、乳児死亡率の低下が出生抑制になったと言っている

平成17年版男女共同参画白書 | 内閣府男女共同参画局

 

2004年内閣府 乳児死亡率1%以下では出生率2.0以下になるので人口を維持できない

https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/syosika/houkoku/pdf/gaiyouban.pdf

 

 

【2015年オックスフォード大学 子孫の量と質の間でトレードオフ

出生率と乳児および若年者の死亡リスクとの関係を理解することは、人口統計学者や生物学者の長年の関心となっています。
進化生物学に由来する生活史理論では、生物には予算が限られており、子孫の量と質の間でトレードオフに直面するという。出生率が増加すると、個々の子孫に投資できる時間とエネルギーが減少し、死亡する可能性が高まります。

 

結論として、我々は、伝統的な自然な出生条件下では、(1) 出生率と死亡率は密接に関連していると提案します。 (2) 生殖能力の根底にある生理学的プロセスは、個人の状態(エネルギー入力と貯蔵の観点から)、既存の投資容器、および出産間隔とその後の乳児死亡率との間の環境によって変化する関係に合わせて調整されている。 

https://academic-oup-com.translate.goog/book/8256/chapter/153854631?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=sc

 

 

【進化生物学に由来する生活史理論のトレードオフとは】

養育に重点を置いた場合,子どもの数を減らす代わりに,個々の子どもに多くの資源を配分し,子どもを他個体 / 多種との競争の上で優位な個体にすることができる。
つまり,ここでも成長・繁殖との間と同様のトレード・オフの関係性がみられる。

https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/records/30968

 

 

【子供に受験競争や経済的生存競争を勝ち抜くことを期待することで少子化になるのか】
オックスフォード大学の論文では、子供が生存競争を勝ち抜くために親が投資できる資源が絞られるために少子化になるということのようです。乳児死亡率を減らすために出産数を減らす、それが少子化になるということなのでしょう。


世界一少子化の韓国では受験競争が激化していて、中国でも大学卒業しても就職先がないほど学歴競争が激化して、中国の合計特殊出生率が1.09になっています。現在の自由競争の資本主義社会では、生存戦略として子供を少なくするというのは自然な選択なのかもしれません。

 

 

【乳児死亡率が1%以下で合計特殊出生率が2以上の国はあるのか】

この記事の最初の散布図2021年乳児死亡率と出生率の比較で、乳児死亡率1%以下で出生率2.0以上は6ヵ国はでした。

 

イスラエル
サウジアラビア
クウェート
レバノン
オマーン
カザフスタン

 

中東のイスラム教の国とイスラエルユダヤ教)でした。
イスラム教やユダヤ教では、資本主義での生存戦略とは違い、子孫の量を優先する教えがあるから、子孫の量と質の間でトレードオフに直面しないのかもしれません。

 

【113ヵ国の乳児死亡率と合計特殊出生率

  乳児死亡率 合計特殊出生率
Afghanistan 43% 4.6
Albania 8% 1.4
Algeria 19% 2.9
Angola 47% 5.3
Argentina 6% 1.89
Armenia 10% 1.6
Australia 3% 1.7
Austria 3% 1.48
Azerbaijan 17% 1.7
Bahamas, The 11% 1.4
Bahrain 6% 1.8
Bangladesh 23% 2
Belgium 3% 1.6
Bhutan 23% 2.6
Bolivia 20% 2.6
Botswana 28% 2.8
Brazil 13% 1.64
Bulgaria 6% 1.58
Cambodia 21% 2.3
Cameroon 47% 4.5
Canada 5% 1.43
Chile 6% 1.54
China 5% 1.16
Colombia 17% 1.72
Costa Rica 9% 1.53
Croatia 4% 1.58
Cuba 4% 1.3
Czechia 2% 1.83
Denmark 2% 1.72
Dominican 27% 2.3
Ecuador 11% 2
Egypt 16% 2.9
Estonia 2% 1.61
Ethiopia 34% 4.2
Finland 2% 1.46
France 4% 1.8
Gabon 29% 3.5
Germany 3% 1.58
Ghana 33% 3.6
Greece 4% 1.43
Guatemala 20% 2.4
Hungary 3% 1.59
Iceland 3% 1.82
India 26% 2.03
Indonesia 19% 2.17
Iran 11% 1.7
Iraq 21% 3.5
Ireland 3% 1.72
Israel 3% 3
Italy 2% 1.25
Jamaica 11% 1.4
Japan 2% 1.3
Jordan 13% 2.8
Kazakhstan 9% 3.1
Kenya 28% 3.3
Korea 2% 0.81
Kuwait 8% 2.1
Latvia 3% 1.57
Lebanon 7% 2.1
Libya 9% 1.5
Lithuania 3% 1.36
Luxembourg 3% 1.38
Madagascar 45% 3.9
Malaysia 7% 1.8
Mexico 13% 1.82
Mongolia 13% 2.8
Morocco 15% 2.3
Namibia 29% 3.3
Nepal 23% 2
Netherlands 3% 1.62
New Zealand 4% 1.64
Norway 2% 1.55
Oman 9% 2.6
Pakistan 50% 3.5
Panama 12% 2.3
Papua New Guinea 34% 3.2
Peru 11% 2.19
Philippines 21% 2.7
Poland 4% 1.33
Portugal 2% 1.35
Qatar 5% 1.8
Romania 5% 1.81
Russia 5% 1.49
Rwanda 30% 3.8
Saudi Arabia 6% 2.43
Senegal 29% 4.4
Singapore 2% 1
Slovak 5% 1.63
Slovenia 2% 1.64
South Africa 26% 2.37
Spain 3% 1.19
Sri Lanka 6% 2
Sudan 39% 4.5
Sweden 2% 1.67
Switzerland 3% 1.51
Syrian 18% 2.7
Tajikistan 28% 3.2
Tanzania 34% 4.7
Thailand 7% 1.3
Türkiye 9% 1.7
Turkmenistan 36% 2.7
Uganda 31% 4.6
Ukraine 7% 1.3
United Arab Emirates 5% 1.5
United Kingdom 4% 1.53
United States 5% 1.66
Uruguay 5% 1.5
Uzbekistan 13% 2.9
Venezuela, RB 21% 2.2
Viet Nam 16% 1.9
Yemen 47% 3.8
Zambia 40% 3.8
Zimbabwe 36% 3.5

 

【日本の乳児死亡率の推移 1,000人当たり】

1919年 170.5
1920年 165.7
1921年 168.3
1922年 166.4
1923年 163.4
1924年 156.2
1925年 142.4
1926年 137.5
1927年 141.7
1928年 137.6
1929年 142.1
1930年 124.1
1931年 131.5
1932年 117.5
1933年 121.3
1934年 124.8
1935年 106.7
1936年 116.7
1937年 105.8
1938年 114.4
1939年 106.2
1940年 90
1941年 84.1
1942年 85.5
1943年 86.6
1944年 76.7
1945年 61.7
1946年 62.5
1947年 60.1
1948年 57.5
1949年 49.4
1950年 48.9
1951年 44.6
1952年 39.8
1953年 40.6
1954年 40
1955年 34.5
1956年 33.7
1957年 30.7
1958年 28.6
1959年 26.4
1960年 23.2
1961年 20.4
1962年 18.5
1963年 19.3
1964年 14.9
1965年 15.3
1966年 14.2
1967年 13.1
1968年 12.4
1969年 11.7
1970年 11.3
1971年 10.8
1972年 10
1973年 9.3
1974年 8.9
1975年 8.4
1976年 7.9
1977年 7.5
1978年 7.1
1979年 6.6
1980年 6.2
1981年 6
1982年 5.5
1983年 5.2
1984 5
1985年 4.8
1986年 4.6
1987年 4.6
1988年 4.4
1989年 4.5
1990年 4.3
1991年 4.2
1992年 4.3
1993年 3.8
1994年 3.7
1995年 3.6
1996年 3.4
1997年 3.2
1998年 3.1
1999年 3
2000年 3
2001年 2.8
2002年 2.8
2003年 2.6
2004年 2.6
2005年 2.6
2006年 2.4
2007年 2.3
2008年 2.3
2009年 2.2
2010年 2.1
2011年 2.1
2012年 1.9
2013年 2
2014年 1.9
2015年 1.9
2016年 1.9
2017年 1.8
2018年 1.7

東京都の人口集中率は「25~29歳」「30~34歳」「40~44歳」で2022年が戦後最高

東京都の5歳階級人口集中率 全国比 1940~2022年

【出典】

社会・人口統計体系 都道府県データ 基礎データ0000010101 A 人口・世帯 | 統計表・グラフ表示 | 政府統計の総合窓口

 

日本の総人口(外国人含む)を年齢5歳階級で分けてみた時に、東京都に全国の何%が集中しているかを1940年から5年間隔にグラフにしてみました。

2022年が戦後最高だったのは、「25~29歳」「30~34歳」「40~44歳」「55~59歳」「60~64歳」で、特に「25~29歳」の伸びが直近10年で著しく2022年時点で15.2%となっております。

 

日本人・外国人を分けた統計が2013年以前は存在してなく、1960年代の集団就職時期と比較したかったので、今回のグラフは「総人口」になってます。

25~29歳の2022年の東京の人口集中率は1965年の高度成長期を超えた数値になっています。

 

【東京都の年齢階層別の人口集中率 2022年】

 

 

東京都では10代の人口は全国比で10%前後ですが、18歳の大学進学や22~23歳の就職を契機に東京への移住で転入超過になり、「25~29歳」で全国の15.2%の人口が集まります。

その後30代を過ぎてから東京からの転出超過に徐々になり、「60~64歳」では全国比10%と、10代と同じくらいの数値に落ち着きます。

 

東京都の人口集中を見ると、5歳階級で見ると「25~29歳」が急激に上がってきてます。

東京都の25~29歳人口集中 全国比 1940年~2022年

高度経済成長の1960年代は「20~24歳」の集中率が高かったのですが、現在は大学に進学する人が多いので大学卒業後に東京に集中するような傾向になっています。

 

 

【東京集中の要因は地方との賃金格差】

 

一人当たり県民所得のジニ係数・上位5県平均と下位5県平均の比

上記のグラフは、「県民所得の上位5県、下位5県の比率」の推移になります。

https://www.mlit.go.jp/kokudokeikaku/monitoring/system/contents/03/3-1-2.pdf

 

地方から東京に移住することで年収が1.4倍以上になると東京集中が加速して、1.3倍を下回ると東京集中が減速するという大学教授の論文を読んだことがあります。

現在は地方と東京の新卒の生涯賃金が1.4倍以上と期待値計算する人が多いので東京集中が加速しているのではないでしょうか。

 

「25~29歳」の人口が東京に集中する率が上がれば、自然と勤労世代の「30代~50代」の東京集中も過去よりも上がっていきます。

地方の労働人口が減少すれば、更に「地方」と「東京」の賃金格差が広がり、新卒が東京へと移住するという流れになってしまいます。

 

 

【日本人の18歳~25歳の東京都への転入超過】

日本人の東京都の転入超過 18~25歳 2010年~2023年

 

統計で「日本人のみ」「各歳」で見つけれた18歳~25歳の転入超過2010年から2023年をグラフにしました。(2012年と2013年が見つからなく空白です)

2020年と2021年はコロナにより落ち込みましたが、2023年は再び上昇しています。

 

 

【東京都の転入超過 18~25歳】

2014 64,181
2015 70,766
2016 72,424
2017 74,510
2018 75,028
2019 77,328
2020 70,697
2021 70,044
2022 76,844
2023 82,420

 

【25~29歳の東京都の人口集中率1940年~2022年】

  25~29歳
1940年 12.8%
1945年 5.8%
1950年 9.1%
1955年 10.7%
1960年 13.3%
1965年 14.7%
1970年 14.2%
1975年 12.4%
1980年 11.2%
1985年 11.8%
1990年 12.3%
1995年 12.0%
2000年 11.4%
2005年 11.9%
2010年 13.0%
2015年 13.5%
2020年 15.1%
2022年 15.2%

 

【30~34歳の東京都の人口集中率1940年~2022年】

  30~34歳
1940年 11.9%
1945年 5.7%
1950年 8.9%
1955年 10.1%
1960年 11.1%
1965年 12.2%
1970年 12.2%
1975年 11.5%
1980年 10.5%
1985年 10.0%
1990年 10.3%
1995年 11.0%
2000年 11.6%
2005年 11.5%
2010年 12.5%
2015年 13.3%
2020年 14.1%
2022年 14.3%

 

【35~39歳の東京都の人口集中率1940年~2022年】

  35~39歳
1940年 11.1%
1945年 5.8%
1950年 8.5%
1955年 9.8%
1960年 10.4%
1965年 10.7%
1970年 11.0%
1975年 10.8%
1980年 10.4%
1985年 9.8%
1990年 9.1%
1995年 9.5%
2000年 10.8%
2005年 11.7%
2010年 11.9%
2015年 12.5%
2020年 13.4%
2022年 13.3%

 

【40~44歳の東京都の人口集中率1940年~2022年】

  40~44歳
1940年 10.1%
1945年 6.1%
1950年 8.1%
1955年 9.3%
1960年 10.1%
1965年 10.3%
1970年 10.1%
1975年 10.3%
1980年 10.2%
1985年 10.1%
1990年 9.4%
1995年 8.7%
2000年 9.4%
2005年 11.0%
2010年 12.0%
2015年 11.9%
2020年 12.5%
2022年 12.7%

男性50歳未満の就業者数は2023年が過去最少で1,991万人(統計開始1973年以来)

日本の男性50歳未満 就業者数 1973年から2023年

就業者(非農林業)男性・50歳未満の1973年からの統計のグラフになります。
1972年以前は沖縄県が含まれてないのと、1968年以前は年齢が5歳階級で統計を取ってなかったため、現在の統計方法は1973年からの開始となっております。

 

政府統計データ:

https://www.e-stat.go.jp/en/stat-search/files?page=1&layout=dataset&toukei=00200531&tstat=000000110001&cycle=0&tclass1=000001040276&tclass2=000001011681&stat_infid=000001082684&alpha=13%2C14%2C15&tclass3val=0

 

 

男性50歳未満の就業者数が減少している理由は、就業率が減少したわけでなく純粋に50歳未満の人口がいない為です。

男性50歳未満人口と就業者数

 

OECD加盟国の男性就業者と比較】

OECD加盟国のデータで、「男性25~54歳就業者数」を2022年と2010年をグラフで比較してみると、日本だけが男性就業者数が極端に減少しているのではなく、イタリアや韓国といった出生率が低い国では日本と同様に直近12年間で7%以上減少しております。

 

OECD男性25~54歳就業者 2022年÷2010年

 

【日本の男性の正規雇用社員の人数推移】

男性45歳未満の正規社員の人数 1988年~2022年

図9 各年齢階級の正規、非正規別雇用者数|早わかり グラフでみる長期労働統計|労働政策研究・研修機構(JILPT)

 

統計上50歳未満が見つけれなかったので男性45歳未満の正社員数の1988年~2022年の推移のグラフになります。
毎年減少していっているのが分かります。1992年から30年経過して45歳未満の男性正規雇用者数が30%減少したことになります。

 

 

【1950年から2023年の日本の50歳未満の人口推移】

日本の人口50歳未満の推移 1950年~2023年

現在の50歳未満の人口(男女計)は、終戦直後の50歳未満の人口よりも少なくなっています。

1980年に50歳未満の人口が8,907万人だったのが43年経過して6,028万人と32%減少しております。

 

【女性50歳未満の就業者数は増加している】

女性50歳未満 就業者数 1973年~2023年

男性50歳未満の就業者数のグラフでは、1973年から2023年で437万人減少しています。

女性の50歳未満の就業者数を見ると、最大増加幅で1975年の1,310万人から2018年の1,784万人と474万人増加しています。

単純差し引きで50歳未満の男女の就業者で考えますと、男性の就業者数が50年で20%減少した分を女性が補ってくれてるという推察が出来ます。

 

【今後は女性の就業者数の増加を見込むのは難しく人手不足になる可能性】

2023年の50歳未満の女性の就業率は80%と、就業率は毎年過去最高になっています。

50歳未満の女性の人口が年々減少しているのと、就業率が80%と高い状態で伸びしろが少なく、上記のグラフのように50歳未満の女性の就業者数は1,700~1,800万人で頭打ち状態にあります。

 

 

【日本の男性50歳未満 就業者数(万人)】 

1972 2,298
1973 2,361
1974 2,382
1975 2,384
1976 2,393
1977 2,390
1978 2,384
1979 2,403
1980 2,413
1981 2,415
1982 2,422
1983 2,430
1984 2,433
1985 2,427
1986 2,427
1987 2,428
1988 2,448
1989 2,478
1990 2,501
1991 2,519
1992 2,523
1993 2,525
1994 2,507
1995 2,506
1996 2,523
1997 2,517
1998 2,458
1999 2,399
2000 2,371
2001 2,332
2002 2,289
2003 2,268
2004 2,256
2005 2,255
2006 2,257
2007 2,255
2008 2,242
2009 2,186
2010 2,175
2011 2,166
2012 2,154
2013 2,148
2014 2,147
2015 2,132
2016 2,141
2017 2,134
2018 2,138
2019 2,123
2020 2,084
2021 2,058
2022 2,019
2023 1,991

 

【日本の女性50歳未満の就業者数】

1973年 1,368
1974年 1,333
1975年 1,310
1976年 1,328
1977年 1,373
1978年 1,407
1979年 1,433
1980年 1,464
1981年 1,486
1982年 1,509
1983年 1,553
1984 1,570
1985年 1,579
1986年 1,598
1987年 1,615
1988年 1,645
1989年 1,692
1990年 1,728
1991年 1,756
1992年 1,761
1993年 1,749
1994年 1,742
1995年 1,738
1996年 1,758
1997年 1,765
1998年 1,731
1999年 1,688
2000年 1,670
2001年 1,669
2002年 1,640
2003年 1,639
2004年 1,645
2005年 1,658
2006年 1,669
2007年 1,667
2008年 1,664
2009年 1,652
2010年 1,650
2011年 1,648
2012年 1,649
2013年 1,678
2014年 1,690
2015年 1,689
2016年 1,715
2017年 1,735
2018年 1,772
2019年 1,784
2020年 1,751
2021年 1,746
2022年 1,733
2023年 1,730