人口減少時代をグラフで読み解く

人口減少の時代に起きる様々なことをグラフにして考察

東京に一極集中する若者の統計

2018年、コロナ前の東京都の「転入者-転入者」を5歳階級別でグラフにしたものです。

20~24歳が東京超過の半分を占めます。

10~34歳以外は、転出の方が多くなっています。

 

東京に異動する理由は、自分の「稼ぎ」が現状の場所にいるよりも1.3倍以上になると期待しているからです。

1.3倍という数字は、戦後の高度経済成長期に地方から東京に若者が集中したときに、1960年ごろは時給が2倍格差があったのが、1971年に1.3倍まで下がったときに、東京への人口集中が一旦終わったとどこかの大学教授が論文を書いていたのを思い出しました。

 

現在の若者の東京にくるのは男性よりも女性が圧倒的に多いのが社会問題でもあります。女性が生まれ育った地方ではなく、東京で就職して男性に依存せずに生きていける給料を獲得しようと目指している新しい形のナラティブが生まれてきてます。

 

特に女性で自身の母親がシングルマザーだった人は、男性に頼らずに「稼ぐ」と決めて東京に出る人が多いという統計です。

 

女性と男性を協調性という面で比較すると、女性の方が優れているので企業としては、能力に差が少なければ女性を登用したいと思うはずです。

 

韓国の企業では、女性が「一生独身宣言」を会社に申告すると「地位」と「年収アップ」が約束されるというケースもあります。

 

「女性が稼ぐ時代」が競争を激化することにも繋がってます。

人口世界一のインドでは、女性の就業率が20%以下と先進国の70%に比べると極端に低いのは宗教上の考え方で、子供が小さいときは母親は外で労働しないという教えからのようです。宗教の教えが、目の前の損得に振り回されずに、人口世界一に寄与したことになります。

 

女性が男性を頼らずに稼ごうというナラティブは、子孫を作らない結果を招くので、人口減少社会を加速させることにもなります。