人口減少時代をグラフで読み解く

人口減少の時代に起きる様々なことをグラフにして考察

小学生の特別支援学級・特別支援学校・通級の生徒数の割合が6.8%

小学生の特別支援学校+特別支援学級+通級の生徒数の割合

文科省データ:https://www.mext.go.jp/content/20221206-mxt_tokubetu02-000026303_2.pdf

 

小学生の「特別支援学校の生徒数」+「特別支援学級の生徒数」+「通級の生徒数」を全国の小学生の生徒数で割った数値を2007年から2021年までの推移をグラフにしてみました。

 

2007年と2021年では3倍以上の増加になっています。

「特別支援学校の生徒数」、「特別支援学級の生徒数」、「通級の生徒数」のいずれも毎年増加している背景には、2007年に始まった特別支援教育の法改正が影響しております。

参考:特別支援教育 - Wikipedia

 

【2021年データ】

小学生全国生徒数:622万人

特別支援学級生徒数:232,105人(全体の4%)

通級の生徒数:140,255人(全体の2%)

特別支援学校生徒数:47,815人(全体の1%)

 

【小学生の通級の障害の割合】

通級とは、普通学級に所属しながら週に数時間は特別支援学級に通う生徒になります。通級では「知的障害」の生徒は対象外になってます。

小学生の通級の障害の割合(2020年)

文科省データ:https://www.mext.go.jp/content/20230830-mxt_tokubetu02-000028303_6.pdf

 

【通級や特別支援学級を希望する方が増加している背景にいじめ問題】

小学校の特別支援学級は「上限が1学級が6人」となっています。

6人に教員が1人いるので、生徒さんに目を掛けてもらいやすく、普通学級に比べていじめ問題が少ないので、特別支援学級を希望する親御さんが増加しています。

 

【IQ75以下は理論上は4.8%】

知的障害の基準はIQ75以下で割合は4.78%とのことです。

2021年時点の「特別支援学級」と「特別支援学校」の生徒数が4.5%なので、理論値に近くなっているとも考えられます。

そこに知的障害のない通級(言語障害ADHD自閉症・情緒障害)が加わって、小学生では全体の6.8%が特別支援教育の対象になっており、2007年と比較して3倍以上で過去最高の割合になっております。

 

 

【小学生の特別支援学級・特別支援学校・通級の生徒数の割合】

  特別支援学校 特別支援学級 通級生徒数 小学生生徒数  
2007 33,411 78,856 43,078 7,132,874 2.2%
2008 34,258 86,331 46,956 7,121,781 2.4%
2009 35,256 93,488 50,569 7,063,606 2.6%
2010 35,889 101,019 56,254 6,993,376 2.8%
2011 36,659 107,597 60,164 6,887,292 3.0%
2012 37,097 113,961 65,456 6,764,619 3.2%
2013 37,619 120,906 70,924 6,676,920 3.5%
2014 38,168 129,018 75,364 6,600,006 3.7%
2015 38,845 139,526 80,768 6,543,104 4.0%
2016 39,896 152,580 87,928 6,483,515 4.4%
2017 41,107 167,269 96,996 6,448,558 4.8%
2018 42,928 183,691 108,306 6,427,867 5.2%
2019 44,475 199,564 116,633 6,369,550 5.7%
2020 46,273 216,738 128,444 6,300,693 6.2%
2021 47,815 232,105 140,255 6,223,395 6.8%